世の中の観察日記

世の中を見て、思ったこと・考えたことを自由につづって参ります。このブログを読んでくださる方々と、「安心」を共有することを望んでいます。

野球を通じて、思ったこと。

今、高校野球では、

甲子園出場校がどんどん決定してきていますね。

 

私は、特に詳しいというわけではありませんが、

子どもの頃から野球好きです。

 

そして今年は、

月一ペースでプロ野球観戦に出かけております。

 

私には現在、特にどこのチームのファンというのがなく、

一緒に行った友人が応援しているチームを応援します。

 

ただ、例えば、盗塁の場面では、敵味方に関係なく、

ランナーが成功しても、キャッチャーが阻止しても、

私は「おおおー!」となります(←気持ちがいいということです)。

 

また、球場全体に「おおおー!」という声が上がるのも楽しいです。

(^^)。

 

因みに、私自身が千葉の人ということもあり、

球場は、マリンスタジアムに一番多く出向いております。

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これは、5月のレディースデイに行った時の試合後の写真です。

さすが、女性が多いですね~。

 

そして私は、ロッテの井口選手が今季で引退してしまうのが、

サビシイです(>_<)。

 

実はつい先日、井口選手が、

『ブレないメンタルをつくる 心の軸』

という本を出されていることに気づき、

読ませていただきました。

 

ピッチャーの投げたボールをバットのどこに当てるか、

ということも大事だと思いますが、

井口選手の本には、バットに当てるタイミングと言いますか、

ボールが自分の目の前の“どの位置にある時にバットに当てるか”

というようなお話と、

それができるようになるまでのお話が書かれてあり、

今の私に野球をする機会はないものの、

何かと人生に置き換えて考えることが好きな私には、

そういう意味もあって、大変興味深いお話でした。

 

私の解釈では、「待って打つ」という感じなのですが、

井口選手の考え方、練習の取り組み方、

特に、メジャー・リーグに行って1年目の忍耐の日々などを

合わせて考えてみると、

「意図的に待って打つ」であろうと、

「(なぜか)待つことになっていて待って打つ」であろうと、

「熱い人は、そのタイミングと本物の技を必ず手に入れる」

と感じました。

 

そして私はもちろん、どちらのチームの選手でも、

ライナーをしっかりグラブに収める姿とか、

ヒットで抜けていきそうなボールに飛びつく姿とか、

バックトスを華麗に決める姿とか……

ファインプレーを見ては「あぁ~カッコイイ~!!」

と思っています(^^)。

 

ただ、井口選手の本で、ファインプレーについて、

気づかせていただいたことがありました(P47,48)。

確かに二遊間を抜けそうな打球に横っ跳びで飛びついて捕球すれば、ファンは喜んでくれます。でも、事前に打球の方向を予測して守備位置を二塁寄りにしていれば、そもそも飛びつく必要もありません。正面で捕球すれば、大きな歓声は得られませんが、確実にアウトを取ることができます。

 

派手に見えるプレーがプロの守備なのではなく、簡単な打球は堅実にさばき……

難しい打球を難なくさばいてみせることこそが本当のプロフェッショナルだと思っています。

この箇所を読んですぐ、以前テレビで野球をみていた時、

実況アナウンサーが、

「よくあの位置にいましたね~」

と言っていたことを思い出しました。

 

これは、他のスポーツでもあることだと思いますが、

それが「プロ」ということなんだな、と改めて思いました。

 

もちろん、先にあげたファインプレーは、

私にとって気持ちのいいファインプレーに違いありませんが、

ただ、これからは、

選手が「その位置にいたこと」それ自体の「ファインプレー」

見逃さないようにしたい!と思いました。

 

こうしてみると、

「位置」というものと、「プロとしての意識や熱意」には、

何らかの関係があるのだな、と思えて参りました。

 

スポーツも、人生も、

「熱心ではない」から当然「うまくいかない」ことも、

「熱心ではない」のになぜか「うまくいく」ことも、

そして、

「熱心である」のに、なかなか「うまくいかない」ことも、

あると思います。

 

ただ、「熱心ではない」のに恵まれたような立ち位置にいると、

だんだん居心地が悪くなって自ら移動することもあると思いますし、

逆に、その立ち位置にふさわしくあろうと努力する、

ということもあると思います。

 

また、「熱心である」けれども望む立ち位置が手に入らないのは、

やり方とか、方向とか、捉え方とか……どこか変えたほうがいい、

という理由があってのこと、ということもあると思います。

 

ですので、結局、

今の自分の「立ち位置」にはちゃんと意味があって、

おおかた「熱意」と見合っている、

という気がいたします。

 

井口選手の“位置”を掴むという「熱意」は、

昔からずっと変わらなかったのではないかと思いますが、

それでも、バッターの時と守備に就いていた時と、

それぞれに「ここだ!」という“位置”を掴むまでの過程には、

試行錯誤があったことと思います。

 

きっと、試行錯誤の最中は、

「それが、自分が本当に求めているものなのかどうか」

を考える機会にもなっていると思いますので、

「気持ち」が揺れ動くのは当然だと思います。

 

そして、「試行錯誤という中での位置」や、

「試行錯誤した上での位置」というのは、

「熱心であるからこその位置」であり、

その位置は、いつも「よい位置」でしかない、

と私は思います。

 

また、試行錯誤の日々を通過しても、再び、

「それを続けていくのか、離れていくのか、勇気ある選択」

を迫られる時がやってきて、

“新たな位置”を掴んでいくのだろう、

ということも思います。

 

私はテレビで、

井口選手の引退会見の様子をほんの少し拝見したのですが、

その時の井口選手の目がとてもキラキラしていたのが印象的でした。

 

「思い残すことなくやった」という“新たな位置”に到達して、

井口選手はキラキラした目をしていらっしゃったのだと思います。

 

私は、そのような井口選手が守っていたセカンドの守備に就いて、

「私よ!よくぞその位置にいた!」と賞賛する私を想像して、

ちょっと想像してみただけで、楽しい気分になりました(^^)。

 

実は井口選手、本の中でも“新たな位置”を感じさせることを

おっしゃっています。

「将来、監督をやってみたい」(P156)。

「いつかはメジャー・リーグの監督もやってみたい」(P158)

 

メジャーでの井口監督!

「あ~観に行きた~い!」なんて思う私。

観客席という“位置”に居る私まで想像してしまいました!

 

井口選手の引退がさびしかった私の心は、

今、“ワクワクの位置”に変わってきたようです。(^^)。

 

 

お読みいただきまして、どうもありがとうございました。

 

引用文献

『ブレないメンタルをつくる 心の軸』

井口資仁 ベースボールマガジン社 

ブレないメンタルをつくる心の軸